正武推奨の一枚/一曲
エターナリー2 20世紀の全国大会名演集「マスク/嘉穂高」
このCD、20世紀の名演の集大成と申しますか、今時の若い吹奏楽団員の皆様には是非聞いて欲しいCDであります。また吹奏楽に興味が無くてもオーディオ的にすんばらしい演奏の楽曲としてコレクションの一枚に加えることをお勧めできる一枚であります。
一般的には、収録曲の中では、嘉穂高校の「マスク」、富田中の「地底」、瑞穂青少年吹奏楽団の「シンフォニア・ノビリッシマ」が評価されているようですが、管理人的おすすめは3曲目に収録されているマクベスさんの作曲になるドラマティコ(Drammatico, opus 48 阪急百貨店吹奏楽団)の演奏であります。
元々はCBSソニーさんあたりから出ていた第19回(1971年)位の全日本吹奏楽コンクール金賞集に収録されていた演奏です。
管理人がチンドン屋もといブラバンをやっていた中学〜高校時代の更に一世代前の演奏でありますが、入手当時中学生だった管理人はこの演奏に衝撃を受け、これもレコードがすり切れるぐらいに聞き、デジタル録音が可能になったのと同時に難行苦行の末LPをもう一枚入手、まっさらの状態で(LPは確かB面1曲目だったっかな?)録音したという筆者にとっては曰く付きの演奏であります。。。。
その後も、折を見てネット検索をかけていましたが、マクベスさんの楽曲、他の楽曲は結構CD化されているのですが、このドラマティコ(LPではドラマチコと表記されていたようにも記憶しているのですが・・・)なかなか検索にひっかかることなく、数年前のある日、ついにマクベスのドラマティコが検索にひっかったではあ〜りませんか!!
PCの画面に表示されている画面からはどの楽団の演奏かは判然としなかったのですが、他にも管理人的には「懐メロソング」が鏤められているCDでありましたので、速攻でポチッといたしました。
・・・届いたCDをセットして、他の楽曲はそっちのけ、迷うこと無くとりあえずドラマチコ(ドラマティコ)を聞くと、それはまさにあの名演!!阪急百貨店吹奏楽団の演奏そのものであります!!
このCDの収録楽曲の選者の方がどういった基準で以て収録楽曲を決定したのかは窺い知ることが叶いませんが(ORITA−NOBOTTAというサックスの方が選者らしい)、管理人的にはこのマイナーな楽曲が収録されしかも阪急百貨店吹奏楽団の名演奏<実はこれしかないのか?(苦笑)・・・・・(^^ゞであることに、やっぱり「解る人には解るんだなぁ〜」という何時もの台詞が出てくるのでありました・・・
まぁ逆に言うと解らない人には解らないんでしょうけどね(苦笑)
楽曲そのものは、一言でもしますれば「騒々しいボレロ」(笑)、、、といった風情を醸し出す楽曲であります。マクベスさんらしい気宇壮大な(^^ゞ楽曲であります。してその演奏はと申しますと、「一糸乱れぬ」というのはこういうことを言うんじゃないの?という演奏でございます。おじさん的視点で申しませば、今時の楽器より明らかに貧相な音しか出ない楽器を駆使しての厚みのある演奏に注目して頂きたいモノです。
演奏時間約8分と、「え〜課題曲はどんだけハイスピードで演奏したの〜っっっっっ?」という疑問もあるところなのですが(^^ゞ、8分という時間を感じさせない息もつかせぬようなハイスピードな展開の演奏でありまして、これは吹奏楽に興味の無い方にも、是非とも聞いて頂きたい楽曲であります。。。。
オーディオチェック的に申しますと、管理人は、演奏会に赴き良い演奏の時はよく鳥肌が立つモノなのですが、当然良い録音、良い再生機器で再生した場合にも鳥肌が立つのであります(^_^)、この時、おんなじCDを聞いても再生系に問題があると鳥肌が立たないのであります。
この良く調整されて適切な音量で再生するとドラマティコ、開始早々ホルンが登場するあたりでもう鳥肌経ちまくり、最後は涙がチョチョギレル<古いっ(^_^;)てな感動に包まれるのですが、装置の調整状態が悪いと五月蠅いだけで(^^ゞサッパリ感動しない再生状態になるという非常にシビアな調整を要求される演奏・録音となっています。
特にCD化された状態ではLPに比べ高音の伸びと申しますか倍音成分が半減しているような感じで、なかなか、歪み感無く低音から高音までリニアに伸びきった状態に聞こえる風に調整するのが課題であり、やりがいのある、楽曲となっております。
と言うことで、このCDを再生する際には是非、色々と調整されて「鳥肌が立つ」という基準で再生出来るように調整するのに用いることが出来るおすすめの一曲であります(^_^)