2012-2013ジルベスタコンサートで聞いて感動した楽曲。この楽曲、クラシック大好きな方はもとよりジャズが好きな方などにもお勧めな素晴らしい楽曲で、この素晴らし楽曲を聞いたことない方は、老若男女を問わず是非聞いて見ることをお勧めしたい楽曲であります。管理人的には2012年における最高の曲だったと言えます。
楽曲の体裁と致しましては「アルト・サクソフォーンとオーケストラのための協奏曲」という建前?になっておりますが、実質 サックス+ピアノ+パーカッションのトリオ&オーケストラといった風情の楽曲に仕上がっています。
生粋のクラシックファンの方には「サックス」がフューチャーされているというだけで、敬遠される方もいらっしゃるかと思います、ましてまるでジャズ編成のようなこの楽曲聞く前に×印な方もいらっしゃるかとお思いますが、食わず嫌いはいけません。是非御一聴を!!
管理人的にはこの楽曲を聴いて鳥肌が立つこともなく感動しないような感性に乏しい方におかれましては、こう申し上げては何ですが、音楽を解する素養に問題があると思って頂いて結構(苦笑)・・・「モーツァルト最高」とか言っている方に居がちですが(笑)
・・・とまでは言いませんが(^^ゞ管理人的には滅茶苦茶気に入いった楽曲であります。ということで、大変素晴らしい楽曲なのに正直管理人もジルベスタで初めて聞いたと言うぐらいで、あまり世の中に知られてないと思い、少しでもこの素晴らしい楽曲が世の中に広まるようになれば良いと急遽筆を執った次第。
なにせ、この素晴らしき楽曲の認知度、管理人の周囲では
音楽通を気取る自称(というより詐称)総合芸術家さんなどは「Thunderbirds Are Go」と間違うような状態でありますが(^^ゞ
この楽曲「雷鳥」ではなく「電脳鳥」なのであます・・・
管理人のようにチンドン屋もといブラバン人間にはお馴染みかと存じますが、高名なサクソフォーン奏者である須川展也氏の
「ために」書かれたという曲でありまして、氏の超絶技巧を前提としたような曲調でサックスの魅力が縦横無尽・百花繚乱に表現されています。
管理人もそもそも実はサックスはあまり好きでなく
Betcha Stanley Turrentineを中学の時に聞き及びその素晴らしさに目覚めたという、遅咲き?な人間なのでありまするので、あまりサックスのプレーに関する善し悪しについては多くを語る口を持ちませんが、ジルベスタでの演奏での感動度数?(笑)は管理人的にはMAXを超え120%ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団の演奏を聴いて以来の感動であったと言っても過言ではありません。
実際、TV放送では第1楽章の冒頭のみが演奏されておりましたが、現場(笑)では1部におきまして第1楽章と第3楽章が演奏されておりまして、(第2楽章は悲しすぎる曲調故か?省略?)そのジャズを思わせる編成から管理人のように吹奏楽出身の人間にはサックス演奏は違和感ありませがん、楽曲の最初の頃の周囲の聴衆の反応は「眉をしかめる」向きも無くはないような会場の雰囲気でありましたが、演奏が進むにつれ聴衆も皆引き込まれ、最後は管理人が拝聴したジルベスタの演奏の中では最大級の拍手喝采であったと言っても過言ではなく
「音楽の素晴らしさ」に人が感動することに管理人は感動した次第です。
なんでも、指揮者の藤岡孝夫氏のお話によりますと、この楽曲、「作曲者の吉松隆氏の妹君が病に伏し、その病床に於いて看病しながら作曲された」・・・とかで、看病の甲斐無くお亡くなりになられた妹君のお気持ちが反映された、という切なくも悲しい重い思いの込められた曲だそうですが、ただ、暗く悲しみにうち沈むだけでなく、妹君の「鳥となって生まれ変わる」というご遺志を反映しての鳥の羽ばたき行く様を表現したような楽曲となっておりまして、悲しみ、錯綜した世界を憂いつつも未来に向かって羽ばたき行くといった明るさも併せ持つ実に奥深い楽曲となっています。
またサックスだけでなくピアノの深み、パーカッションの広がり感も味わえ、シンプルながら厚みのあるサウンドのトリオの演奏に重厚で深く重層的ながら華麗なオーケストラが絡み合うという、コーヒーの宣伝ではありませんが実に濃く・深い味わいのある曲であります。
その圧倒的な存在感で体が包み込まれ感動し、全身鳥肌状態になっているうちに、聞き惚れるを通り越して自らの体が音楽の中に溶けていくという・・・・不思議な感覚が、何処の似非新興宗教ではありませんが幽体離脱・浮遊感状態(笑)、なんでも、この演奏を聴いている途中で泣き出される方もいらっしゃるということですが、さもありなんと頷けるものがあるほどの感動に包まれるこの請け合いな曲です。
・・・ジャズと現代音楽のテイストも併せ持つサウンドが奏でられるのでありますが、決して難解ではなく、管理人の如く感性の鈍い人間(erippi部員にはトドと言われてますが(^^ゞ)でもその素晴らしさは一聴で解る楽曲であります。
あまりの演奏の素晴らしさに管理人は休憩時間に、erippi部員から送られてきた「ステージが暑くてたまらん」という泣き言のメールには馬耳東風(^^ゞ適当に返信して、必死でCD探して注文していました・・・なんとも良い時代になったものです(^_^)
須川展也氏の超絶技巧を前提に書かれているだけあって、なんでも譜面には
「須川アドリブ」という箇所が随所に鏤められているとかで・・・そのジャズ的なソウル感たっぷりな構成からして、
本当にその神髄に触れるにはライブで聞くのが一番かとは思いますが、このCDにおいても、その片鱗は垣間見ることができ、広大な空間というより宇宙的な広がり感を持つサウンドの中に溶け込める感覚は十分に味わえる一枚となっております。
クラシックファンのみならずジャズがお好きな方、ポップスがお好きな方にも是非コレクションの一枚に加えて頂きたい一枚です。(こちらはiTunesにはなさそう(; ;))本日のお題目のサイバーバード協奏曲の他にも管理人の大好きなドビュッシーの(^_^)をはじめサクソフォーンの魅力が堪能できる一枚となっています。